CARCASS@渋谷クラブクアトロ

イキマショー!!
ゴアグラインド〜デスメタルメロデスの開祖、リヴァプールの残虐王ことCARCASSが待望の単独来日ツアーを開催!これまでラウド・パークへ二度の出演があったものの、単独ツアーとしては94年以来20年ぶり!ということで。僕が行った東京公演初日はGW最終日の祝日ということもあり、チケットが3日でソールドアウトするという盛況ぶり。

会場の外にも入場列が出来ていてビックリ。そして会場内もパンパン。

今回のステージではバックドロップを使用せず、二台のプロジェクター投射によるセッティングとなっていました。(Surgical Steel仕様のシートが被せてあるアンプが微妙に邪魔で見えないのはご愛嬌)
以下感想とかセトリとか。

  • SET LIST

※今回の来日ツアーではほぼセトリが一緒だそうなので広島公演のセトリを準拠にしています。
邦題/原題、の順。
1985(Opening intro) 1985。新作のサージカル・スティールの一曲目より。
1.夢の埋葬 / Buried Dreams
2.硫酸どろどろなんでも溶かす / Incarnated Solvent Abuse
3.血塊(けっかい) / A Congealed Clot of Blood
4.バラバラ死体梱包運搬システム / Cadaver Pouch Conveyor System
5.殺戮の炉 / Carnal Forge
6.死のサイクル / Noncompliance to ASTM F 899-12 Standard
7.憎しみだけが残る / No Love Lost
8.ぶつぶつ悪魔の製粉所 / The Granulating Dark Satanic Mills
9.ディス・モータル・コイル / This Mortal Coil
(With Edge of Darkness intro)※エッジ・オブ・ダークネスのイントロ部。ベスト盤のみ収録曲及び、5thアルバムのスワンソングのアウトテイク。
10.腐敗臭 / Reek of Putrefaction
11.人間消費不適格 / Unfit for Human Consumption
12.×××をミンチに! / Genital Grinder
13.腐敗(ドロドロシテル) / Pyosisified (Rotten to the Gore)
14.餓鬼は屍体を貪り喰う / Exhume to Consume
15.監禁ネジネジ銃 / Captive Bolt Pistol
謎のディスコタイム
16.人体ジグソー・パズル / Corporal Jigsore Quandary
(With The Sanguine Article outro)※若き臨床科医の肖像のアウトロ。3rdアルバムの屍体愛好癖収録曲。
17.キープ・オン・ロッティング / Keep On Rotting in the Free World
(With Blackstar intro)※ブラックスター。解散前の5thアルバムのスワンソング収録曲。
18.ハートワーク / Heartwork
(With Ruptured in Purulence and Carneous Cacoffiny outro)※はらわたの膿/肉体不協和音。それぞれ2ndアルバムと3rdアルバムより。

とまぁ、こんなところかな?多少順番の入れ違いはあるかもしれない。いやー酷い曲名ばかりだなw

  • 感想


ぎゅうぎゅうのハコの中、きっちり18:00ジャストにスタート。そこそこ前の方に居たのですが、開演早々もう圧縮率がヤバかった記憶。勇壮な1985のイントロに導かれるようにメンバーが順に登場、すると最後に出てきたジェフ(・ウォーカー[Vo,Ba])が開口一番に
コンニチワーッ!
とベタな日本語wを叫んで4thアルバムから夢の埋葬(Buried Dreams)からスタート。ミッドテンポな曲ですがジェフのスクリームもビル(・スティアー[Gt,Vo])の流麗なギターソロもキレキレ。続いてまたしてもジェフが
イキマショー!!(逝きましょう)
と叫んで3rdアルバムより硫酸どろどろなんでも溶かす(Incarnated Solvent Abuse)へ!ここからダイバー続出でフロアもカオス気味に。スラッシーな展開もさることながら、新加入した無名の新人ベン(・アッシュ[Gt])の見栄えもギターソロもかっこいいじゃないですか。(マイケル・)アモットクローンかと思えばそういうわけでなく、キャラが立っている感じ。ビルと横並びでギターを掲げてる姿もまたよし。


また、ドラマーのダニエル(・ウィルディング[Dr])も凄い。元Aborted、元Heaven Shall Burnと渡り歩いてきた鉄人ながらもまだ弱冠24歳という驚き。非常にテクニカルなドラミングながらも、デスコア〜ハードコア畑出身だからなのかワンバスセットなところに好感が持てました。
ここだったかまたジェフがまたべたな日本語を連発w
ワタシタチハ カーカスデス!ニホンゴハ ハナセマセン
話してるやん!(;´Д`)
どうやら日本語が書いてあるカンペがあったようです(後日判明)。
それはともかく、ミッドテンポの佳曲な血塊(A Congealed Clot of Blood)、「ブルルルァラスッモオオオオオド!!!」とジェフが叫びスラッシーかつメロディックバラバラ死体梱包運搬システム(Cadaver Pouch Conveyor System)殺戮の炉(Carnal Forge)と続きます。いやはやメロデスの開祖らしい王道ど真ん中なチューン連発で脱糞ガッツポーズですわw あああああ(ry おっと。
巷に広がる所謂「劣化コピー」バンドをカーカス流にディスった新曲の死のサイクル(Noncompliance to ASTM F 899-12 Standard)、4thからミッドテンポかつ独特なグルーヴ感が印象的な憎しみだけが残る(No Love Lost)、これまた新作からカーカス流に階級社会を皮肉ったぶつぶつ悪魔の製粉所(The Granulating Dark Satanic Mills)と続きました。この曲の時だったかな、裏のスクリーン映しだされた工場みたいな風景をジェフが指さして「これな、俺等の地元(リヴァプール)や。どや?」(超訳)的なこと言ってました。多分。
そして珍しくベスト盤のみに収録されてるEdge of Darknessのイントロをプレイした後、続けざまに4thからディス・モータル・コイル(This Mortal Coil)へ。メロディアスに疾走するイントロ・・・! ああっ・・・!その後は(ry ところで何でこの曲って邦題がついてないんですかね? いいネタが思いつかなかったかな?
おもむろにジェフがまたMCを。
「今から古い曲演るで!(殺るで!)俺等グラインドコアってのやってたんやで!」(超訳)(二回目)
と告げて始まったのがなんと2ndから腐敗臭(Reek of Putrefaction)


やべぇよ・・・やべぇよ・・・ アモットが居た時にはやらないような曲なのでとてもウレシイ・・・ 当然ながらラフで荒っぽい曲で、ちゃんとビルも低音グロウルでコーラスに参加していました。
それから後半のリズムチェンジでサークルピット推奨な新曲の人間消費不適格(Unfit for Human Consumption)ときて一度ブレイク。
ここでジェフが「女子勢(後ろに映ってるものについて)気をつけなはれや〜」(超訳)(三回目)と、デカデカとスクリーンに
チンポだ!
禍々しい巨大な(多分)性病チンポが映されていましたw しかしながらアンプが邪魔してあんまり見えねぇ・・・
と、ここから初期曲のオンパレード。巨大チンポから察するように1stから×××をミンチに!(Genital Grinder)→同じく1stから腐敗(ドロドロシテル)(Pyosisified (Rotten to the Gore))→2ndから餓鬼は屍体を貪り喰う(Exhume to Consume)という流れに。特にExhume to Consumeではこの曲のメインヴォーカルであるビルの低音グロウルが炸裂していました。やっぱこれだよねーw


次にプレイされたのが、新作から最初にリークされその後アップと削除のイタチごっこに発展した新曲の監禁ネジネジ銃(Captive Bolt Pistol)。スラッシーな後期カーカスらしいチューンですが、曲の途中で謎のブレイク。一度メンバーが袖に下がったと思えば暗転せずに謎のディスコチューンが流れ始めたwww そして割りと直ぐにメンバーも再登場。しかもジェフなんて踊ってノリノリで出てきたしw ジェフが「やめーい!」と手を大きく振るとディスコチューンが止まり、そしてまたジェフが
FIRE!!
と叫んでまた曲がギター・ソロから再開。やっべえええええかっこいいいい!!!!! こういう気の利いた演出最高すぎるで!あと例のディスコチューンはこれでした。

どうせならなんか面白いことしようじゃん?というのが大まかな真相だそうです。しかしよりによってなんぞこれwww そして本当にここで長めのブレイク。ここから先がちゃんとした?アンコールです。
それから来ました3rdのザクザクミッドテンポな鉄板ソングの人体ジグソー・パズルが。ギターソロの掛け合いも秀逸。ラストには若き臨床科医の肖像のアウトロも交えて曲を締めていました。あのデデデン!ってやつね。
そしてそこからまたレアなブラックスターのイントロを挟んでキープ・オン・ロッティング(Keep On Rotting in the Free World)がプレイされるとは!かの曰くつきアルバムであるスワンソング(5th)からの曲ですよ。メンバー脱退だの契約頓挫だの解散だのあり、俺の知ってるカーカスサウンドじゃねぇ!などと散々な評価が付きまとうこのアルバムですが、今一度再考されるべきなのではないかと。出来自体は悪く無いですし。それとこのアルバムからの曲をプレイしていることで、スワンソング黒歴史化していないことに好感が持てました。あとここでもジェフのベタな日本語タイムが。曲中盤のカウベルタイム直前にて。
ウシ!ブーブー!
カネ!コンコン!
(ドラムを指さし)カウベル
とまぁ、こんな感じに。サービス精神旺盛なおっさんやなw
ラストは当然バンドの代名詞であるハートワーク!!(2ndのRuptured in Purulenceのイントロを添えて)最高すぎて逆になんも言うことないですね・・・ 当然の事ながら大量のダイバーが流れていきました。締めのアウトロに肉体不協和音(Carneous Cacoffiny)の様式美なメロディで有終の美、ってとこですか。1st〜5th、そして新作までのセットをフォローした非常に充実した満足度の高いライブでしたね。新メンバーもバンドに完全にフィットしていて、まとまりのある強固なアンサンブルが出来上がってるな?とも感じましたねー。
くぅ〜疲れました。約100分に及んだカーカスのライブ、これにて完結です! また来てね!アルバム再現ツアーとかで!