Leave them all behind 2012 Day1@代官山UNIT

・・・時は来た! それだけだ!

おい、そこ笑うなよ!! えーと、というわけで行って来ました轟美重音フェスLeave them all behindに!今回は両日共にチケットソールドアウトという盛況ぶり!そんなわけでパパーッと稚拙な感想をだらだらと。今回はアレがアレなのでこんな張り紙が。

SUNN O))) / 朝生愛 / Chelsea wolfe / Boris(Performing "flood")


一番手は事前の告知通りBorisから。機材多いし、転換に時間かかるからなのでしょう。 今回は八年ぶりぐらいにあの一曲70分の大曲、floodをプレイする!ということでとても期待に胸が膨らむ!そして定刻通りにショウはスタート。
ドローン・アンビエント/ヘヴィロックを内包していて、ポストロック的でもあるこの曲でジャム・セッションのような轟音からいつもCDで聴いていたイントロへ流れるのかと思ったら、静寂かつメロウなパートへ。イントロ端折ったのか・・・ まぁ、時間が限られてるし仕方ないか。このfloodとという曲の醍醐味というか、波が打ち付け合うように反復するパート、ゆったりと大海の沖を漂うメロウなパート、全てを押し流すように荒波が襲ってくるパート、そして深海に沈み込むように静謐な終焉を迎えるパートの四章があるわけでして。もちろん後半から終盤の轟音が一番の盛り上がりをみせるわけですが、それと同時に経過を楽しむ曲でもあるわけです。私的なことをいえば全部やって欲しかったですが、またそれは何れかの時にでも。
それはともかくとしても、今日のこの日は久々に足元からズゥーンときたw 最近のライブではあまり音量とか意識してないのかなー(それでも有象無象のバンドに比べれば大きい方)と思っていたけど、轟音バンドの面目躍如といったところかな。サポートに栗原ミチオさんを迎えた四人編成になってからやるfloodは、ある意味でアップデート版なのかなとも思ったり。例のドラムのダンダンダンダン!!のところにはどうしても抗えないwww そこからのヘヴィロックパートといったらもうねw この日のワタさんのギターの冴えていたし、出音も良かったですし。あと気になったのはアツオさん(dr)がローランドスペースエコーをドラムを経由して使っていたところ。ライドシンバルもエコーさせて最後のほうで漣のように響いていたのが印象的。トップバッターでしたが正味40分。とてもイイものを見させてくれました。

  • Chelsea wolfe



続いては噂のゴシック・クイーンを擁するドゥーム・フォークカルテット、Chelsea wolfe
先日の単独の方も見に行ったのですが(その日はアコースティックセット)、今回は全編バンドセットでした。やはりというか、バンドセットだと全員が一体となってまとまっている印象が強かったです。フォーキッシュだったり、パンクっぽかったり。ええと、内容がいくらか重複しそうのでこの日は簡単にレポ。
この日もまた一曲目は「movie screen」から。なんど聴いてもいいものはいいですねぇ。チェルシーさんって、足元のペダルでエコーとループとリバーブをかけてるんですね。時々足元の響いてたり。この曲って、ドラムの方がスティックの柄の方でシンバルを擦ってキィーンと音を出してることに気づきました。意外とあの日系人っぽいドラムの人、できる人なのかも。 続いてはチェルシーウルフの楽曲では一番ヘヴィーであろう「Demons」を披露。この曲が聴きたかった!この曲のイントロのドラムがとても好きなんっですよ、ぼくは。因みに中間部のワーミーペダルを使ってるように聴こえるところは、実際には声を出してそういう感じに見せてるのでした。その次は「Mer」や「Moses」、「Tracks(Tall Bodies)」と「Noorus」、「Halfsleeper」などなどをプレイ。今度リリースされるrudimentary peniのカヴァーもやっていたかな?(うろ覚え)この日のライブを見て思ったのは、ポスト・パンクニューウェーブの影響も強いかなぁと思ったり。特にMosesで打ち込みを入れてきた時にうっすらそう思いました。そうして最後に「Pale on Pale」で締めた時(アコースティックセットの本編締めもこれだった)全員が楽器をかき鳴らしている中、チェルシーさんがギターを床に置いて弾くのかと思いきやうずくまって頭を抱えだしたwww なるほど、あれがメンヘラアピール・・・(ぉぃ

という風にショウが締められたわけですが、とても良いライブバンドだと思わされたし、もっと見たいしまた日本に来てくれるといいなと切に願います。
余談ですがバックバンドでキーボードとベース担当のベン・チスホルム氏とはtwitterinstagramでいくらか私的な交流がありまして。この日の全終演後にたまたま彼の方から話かけてくれて祝辞を述べてくれたんですよw いやぁ、こういうの初めてだったので緊張してろくに話してないのですがw実際に知り合えて良かったです。


続々とセットが片付けられる中、後ろにはSUNN O)))で使われるアンプの壁が姿を表わす!
そんな所にふらりとギターとシンセを携えて登場したのがシンガーソングライターの朝生愛さん。念のため一応言っておきますが、ヘイ・ジュードの人ではないです。ゆらゆら帝国や石原洋など国内サイケ方面ではわりと知られてる方なのですが、今回はBorisのwataさんとのスプリットや歌詞提供の縁もあって出演の運びに。最初に発表になったとき、これ浮いてないか?とはさすがの思いましたよ・・・w サイケ・フォークがどのように観客に受け止められるだろうかと思ってました。
ピーンと張り詰めた空気の中、か細くも凛とした歌声を披露する朝生さん。この場所でこの空気感であれだけのパーフォーマンスを披露する度胸は凄い。音楽性云々はともかくとしても。この日のライブでも一種の清涼剤な立ち位置かなと思ったり。ややアンビエント・ドローンライクな曲もあってとてもリラックスして聴けたのも良かった。このあとのSUNN O)))が最大音量で攻めてくる一方、最小音量で出来ることもあると提示した朝生さんに感服。特異な存在感を示していました。


さぁ、トリはもちろんSUNN O)))!!!
ヘヴィードローンを一躍世に轟かせ超重低轟音と尋常ではない音圧で数々の伝説(&噂と都市伝説)を築き上げた彼らが三年ぶりに来日。今回はStephen O'Malley(Gt)とGreg anderson(Ba)の二人に加え、Attila csihar(Vo,Chant)とTos nieuwenhuizen(moog奏者。元Beaverというストーナーバンドの玄人職人)の二人を迎えたフルメンバー&フル機材での来日ということで期待と恐怖が折り混じった絶妙感にw
じわじわセッティングされる中、先日のチェルシーウルフの公演でも姿を見せていたシアトルの重鎮でブッカケマスターこと、Master Musicians of BukkakeのリーダーのRandall dunn氏がマイクチェックを。SUNN O)))の専属PAとしても一部で知られていて、SUNN O)))のレコーディングには欠かせない影のメンバーでもある彼が来日に同行したということは、サウンドプロダクションも含めてこの日に懸ける意気込みは相当なものなんでしょう。SUNN O)))の凄いところでよく音圧だの音量だの取り沙汰されますが、あの音量でもはっきりとリフが聴き取れるところなのですよ。彼を呼んだ以上それなりのクオリティを提供してくれるはず。
そのサウンドチェックなのですが、フルスタック一列だけ鳴らしても音がヤバおwwwwwww これ・・・どうなるんだ・・・?
とまぁ、現地でぼくはリアルで緊張していたのですが、いざ始まってしまうともうね・・・w 音の方は・・・

ブブブブブブブゥーーーーーン!!!!!ボボボボボズズーン!!!!ズンズンズンズーン!!!!
とまぁ、こんな感じです(;´Д`) 
音圧は初来日ほどではないにせよ、結構凄かったw 腕毛が常に爽々動いてる感じ。ジーンズにはバッチバチ振動が伝わってくるし、ガムを噛んで前歯で挟んだ状態で歯茎を突き出したら歯にも振動が来ましたwww すげぇw 床から伝わってくるグラインド音でお腹の方にも刺激がw なんだか全身を弛緩されたような気分だった・・・w
この人達はインプロ・セッションでライブをやってるわけでもなく、既存の曲を組曲形式でやっているのですよ。それなりに聴きこめば断片的だがこのリフはあの曲っぽいてのがなんとなくわかります。本当になんとなく・・・例えばBlack oneのorthodox cavemanとか。いややっぱりわっかんねーなー・・・
ステージの様子はといえば、まぁ見えねぇですね(;´∀`)
元々真っ暗だしスモークガンガン炊いてるし。でもうっすらライティングがかかると僧衣を纏った者達が鉈(Ba)or斧(Gt)を振るっている姿がぼんやりと・・・・ それを更に増幅させるためスタンドでMOOGを弄る人も。とっつきにくい印象を持たれてるイメージがありますが、基本はリフロックなので頭も振れますし、メロイックサインも掲げられますよ。そしてリフこそがパワーなのだと言わんばかりにフィードバックを繰り広げる二人。ワンリフごとにピックを高く振り上げるのも印象的だった。あとなぜかワインボトルを回し飲みしていたwズン!ズン!ズン!とリフを刻み始め、拳を突き上げる様即している一幕も。それから40〜50分程度たった頃に漸く暗黒魔人のアッティラさんがゆっくりと登場。

あれがハンガリー仕込みの暗黒舞踏か・・・!と言わんばかりに舞っているwそうしてようやくマイクに近づいたかと思えば囁くように詠唱を始めるなど。今回は普通に英語でしゃべっていたような気が。あの人の凄いところというか、楽器の音に声が全く負けてないところですね。ホーミーも多用して声もリフの如く響いてくるし。そうしてアッティラさんが詠唱を始めた頃にすっと、スティーブンとグレッグが退場。休憩タイム?w 

15〜20程度詠唱とMOOGが続いた頃にスティーブンとグレッグが復帰。終焉に向かってまっしぐら。お〜っとなんだァ??? アッティラさんの手からレーザービームだーーー!!とうとう彼もスターウォーズのシスの暗黒卿かwwwと云わんばかりにレーザーと断末魔の叫び声を発しながらスッと一時間半程のライブは終了。


今回は耳鳴りとかは全くなかったですね。ただ全身を震わされたせいか異様な疲労感が(ヽ'ω`)
SUNN O)))のライブはある意味でスピリチュアルな体験に近いと思うのです。百聞は一見に如かずという言葉にもあるように、実際に肌で触れてみてわかることがたくさんある。こうやって言葉として書き連ねていても、表現し難い部分がどうしてもある。次に来日することがあれば足を運んでみるといいと思う。無理強いはしないけどね( ^ω^ )・・・


そして、現人神が降臨したDay2へ続く・・・

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