ディヴァイド
次世代型リアル・シチュエーション・スリラー映画こと「ディヴァイド」を見てきました。主演は「ホステル2」のローレン・ジャーマン、「ターミネーター」のマイケル・ビーン。監督はビデオゲームの「ヒットマン」の実写化で評価を上げたザヴィエ・ジャン。
- あらすじ
突如ニューヨークに核ミサイルが投下されアポカリプスと化す。そんな中慌ててアパートの管理人のミッキー(マイケル・ビーン)が所有する地下シェルターに逃げ込んだ9人の男女。大きな不安を抱えたまま、ミッキーが提供してくれた僅かな食料を支えに留まることを決意する人々。突如防護服に身を包んだ正体不明の者たちがシェルターの扉をこじ開けて救助するのかと思いきや、子供一人を攫って発泡してきた。なんとか退けることに成功したものの、理由はわからないままだ。
そうして救助はこないまま、密室で彼らの精神状態は極限まで追い詰められていく。残された人々の運命や如何に――。
- 感想
一口でいえばまぁまぁ面白かったですよ。次世代型〜と謳いつつも特別新しい映画ではないですが。密室スリラーは「SAW」や「CUBE」でやりつくされてるし、正体不明の者たちに襲われるのは「要塞警察(オリジナル版の方)」で、人々の精神状態を悪化させるのは「es[エス]」でもやっているし。ただこの映画が他と違うのは、冒頭からニューヨークを火の海に変えて極限の混乱状態というシチュエーションを作り出したこと。もはや地上に逃げ道は無いと見て、地下シェルターという空間に誘導したこと。そして、ここまでの経緯にいたった事案についての説明を省き、各キャラクターごとの心理状態にフォーカスしたこと。そうしていくつかの要素の積み重ねで絶望感の高いシチュエーション・スリラーに昇華出来ていたと思いました。
ここからまたゲームネタなどを絡めたぐだぐだな感想をw
- 防護服を着た集団がなんとなく「metro2033」くさい。なんとなく。
- ローレン・ジャーマン久々に見たけど綺麗だなー。
- マイケル・ビーンって「アビス」と「ターミネーター」どっちが代表作なんだろうか。それにしても老けたなー。
- あと、ロザンナ・アークエット姉さんが出ててびっくり。やつれたおばさんになってていい味出してた。
- 精神状態が限界までに達するとスキンヘッドにしたり、自傷行為のような変化が訪れたりするのは必然だったりするんですかね?そこがなんとなく望月峯太郎の「ドラゴンヘッド」を彷彿としたり。
- ミッキーが911の時の消防員だったりするのですが、そのおかげで常に過去に禍根を残しているという設定でして。常に外敵に怯えるのがポスト・オバマ以降のアメリカ人だったりするのかなぁ、と。あの密室がアメリカという縮図だったりして。じゃなかったりして。
- ラストシーンの廃墟群で、fallout厨のぼくはずっとにやけっぱなしでしたw うおー、DCエリアのポスト・アポカリプス世界まんまやーwwwみたいな。