2012年上半期ベストアルバム10枚+α

6月も半分を過ぎてきてますね。とりあえずというか上半期印象に残ったアルバムを10枚ピックアップ。おまけで次点のやつとあえて外したやつとか。私的に音楽に順列で差をつけるのは嫌いなので、アルファベット順に並べます。

※バンド名・アルバム名・リリースレーベルの順(国内盤が出てれば両方表記)

  • Conan - Monnos [Burning world records]

UK産原始人バトルドゥームことコナンの2ndアルバム。ひたすらズンズンズズーン!ド━(゚Д゚)━ン!!って感じで脳を揺さぶられますw 下の動画を聴くとGriiiiim! Tooooooor! meeeeeen! tooooor!と連呼したくなる!不思議!


  • Circle of Ouroborus - The lost entrance oe the just [Handmade birds]

フィンランド産脱力系ブラックメタル/ポストパンクバンドの10thアルバム。今作ではスクリーム等々のブラックメタル色がさらに減って、ポストパンク色がさらに強まっている感じ。同じ脱力系ではnuit noireがいますが、こちらはまだ普通に聞けます。(あっちは正直笑えるレベルw)一見ネタ臭の強そうなバンドですが、アルバム中腹部ぐらいには艶やかなメロディーが素晴らしい曲があって何度も聴いていると不思議とリピートしてしまうという。まぁ、中毒性の高いアルバムです。

  • High on Fire - De vermis mysteriis [E1misic/victor entertainment]

元Sleepのマット・パイク率いる重爆ストーナーメタルの6thアルバム。前作がメジャーデビューとなってから初のアルバムで、個人的に消化不良だったのだけれど、今作ではレコーディングとミックスをconvergeのカート・バルーが担当してなんとアラ不思議。超軌道修正して3rdのころの剛直DQNメタルに回帰!これでいいんだよこれで!w


  • JK FLESH - Posthuman [3by3/Daymare recordings]

鬼才ジャスティン・K・ブロードリック(GODFLESH,jesu)がダブステップビートを携えインダストリアルメタルに回帰!もちろん初期GODFLESHの頃のスクリームも解禁!
インダストリアル〜クラブ・ミュージック(ダブステップ等を含む)〜スラッジメタルを繋げられるのはやはりジャスティン先生だけだと思うな。
来年リリースされるらしい奇跡の再始動を遂げたGODFLESHのアルバムまでこれを聴きつつ待ちましょう!


ストパンク・ニューウェーブ/インダストリアルの雄、キリングジョークの15thアルバム。オリジナルメンバーとして再始動してからは二作目にあたる。 同期のバンドが解散したり、ライブ主体となっているなかコンスタントに新作をリリースしハイクオリティな作品を届けてくれる彼らに感服。冷たくひんやりとしたメロディーをベースにしつつ、シンプルな反復ビートで繰り出される彼らの持ち味は未だに健在。ジャズ・コールマンのヴォーカルも衰え知らずで何より。


ヴァージニアのモダンメタラーによる6thアルバム。2012年現在進行形ヘヴィロック(numetalにあらず)の今を切り取った一枚。何故ここまでヘヴィかつグルーヴィなアルバムが全米初登場三位に食い込んだか?それはスレイヤー、パンテラ以降のストリート感のあるビッグなバンドを世間が欲しているからだと思うんだよね。こういうのが支持されてるあたり、世の中まだ捨てたもんじゃない。


  • Pallbearer - Sorrow and Extinction [Profound lore]

アーカンソーから届けられた新進気鋭のドゥームメタルバンドのデビュー作。これがまた今までありそうでなかった感じでして。叙情派ドゥーム、もしくはフューネラルな(notドゥーム)ストーナーとも言うべきサウンド。ドラムはどことなくsleepを彷彿とさせますね。何よりもアルバム冒頭の導入部からアコギで始めるというのがまたニクいw 非常に特異な感じなのでチェックして損は無いかと。


  • Pinkish black - s/t [Handmade birds]

テキサスから突如現れた、The great tyrantというドゥーム?ジャズグループの元メンバーからなるエクスペリメンタル・ゴシック・スラッジデュオのデビュー作。これがまたとても奇っ怪な奴らでして。所謂"Death rock"(ゴシックロックの別名)をベースにしつつ、ストーナー・スラッジ、ポストパンク・ニューウェーブ、果てはノイズやブラックメタルまで飲み込んだ珍妙なサウンド。多種多様なヴォーカルスタイルに加えて、ザラッとしたベースラインと複雑怪奇なキーボディングまでなにからなにまでおかしいw このとても得体の知れないサウンドがとてもユニークで聴いてて面白いです。レーベルでは250枚あったLPが一週間程度でソールドアウト。もし試聴も兼ねて購入するならbandcampで。


  • Rise and fall - Faith [Deathwish]

ベルギー産モダンハードコア/ブラッケンドハードコアバンドの4thアルバム。一口でいうならconvergeを更に鈍化もしくは重低化させたような音像。ザラッとした質感は昨今のエントゥームド影響下にも通ずる感じ。ここまではまぁ、よくあるタイプのバンドです。とはいうもの、アルバムの折り返しにある、"Things are different now"という曲の哀愁のメロディーに思わず( ゚д゚)ハッ!とさせられたので選出。去年のtrap themでもそうなのですが、ぼくはこういう泣きの曲に弱いのですよ(苦笑) トータルタイムも30分足らずで胃もたれせずさらっと聴けるのも魅力的。


  • Torche - Harmonicraft [Volcom entertainment]

爆裂ストーナーポップバンドのvolcomに移籍してのリリース。3rdアルバム。メンバーの離脱加入、シングル等のリリースを経て作られた今作では、抗えないメロディーとフックが更に磨きをかけて健在。こういうの聴きだすとやれメタルだのハードコアだのどうでもよくなっちゃうんですよね。明るい陽的な"Letting go"から始まり、本作ラストの隠しトラックのように見せかけた"Looking on"で最後をびしっと締める展開も最高。ストーナーロックファンはもちろんのこと、オルタナティブ・ロックファンやインディーロック好きにも偏見無く手にとって聴いて欲しい一枚。

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とまぁ、こういう感じかなと。
10選には入れなかったけれど、再結成saint vitusの復活作やblack breathの2ndも良かったです。他にもufomammutの新作、chelsea wolfeの日本デビュー盤、mamiffer & locrian、wolfbrigade、martyrdod、black shape of nexussutekh hexen、KTLなどなど挙げていくと切りが無いw

そして基本的にヘヴィーミュージック主体で選んだのであえて外した二枚。

  • Death grips - The money store [EPIC]

Hellaのザック・ヒルが絡んでいるヒップホップユニット。しかし、ザック・ヒルがどの程度絡んでいるかわからない音像。ヒップホップとはいうものの、バックトラックは明らかにノイズ・インダストリアル、ダブステップを飲み込んでいるサウンド。最近はこればっかり聴いてます。


  • Grimes - Visions [4AD/hostess]

カナダの女性SSW、クレア・バウチャー嬢によるエレクトロ・ゴスポップサウンド。たまにぼくもこういうの聴くんですよ!(迫真) それはともかくとして、クレアさんのコケティッシュなヴォーカルとエレクトロサウンドが相まって癒されます。前半はネタ臭的な感じがするけれど、後半になるにつれて叙情的な曲も増えていき一筋縄ではいかないです。各レビューサイトでの高評価もうなずける一枚。