FUJI ROCK FESTIVAL'14 一日目


今年もフジロックに3日通しで行ってきました。例年に比べてメンツがパッとしないだのカニエ・ウェストキャンセルだのどんうぉりwどんうぉりw色々ありましたが、ただ(期間中)家でゴロゴロしたくないという理由で3日通し参戦です。なんか行かないだけで惨めな気分になるし・・・ 今回は天気にも恵まれて(むしろ暑い)、絶好のフェス日和というロケーション。しかしながら開催間近になって夏風邪拗らせて体調絶不調につき、ロキソニン&キューピーコーワゴールドでドーピングしながら参加というアレなことに。そんなボーっとした頭のなかレポート。

いざ入場してみたら噂通りオアシスエリアとトイレを繋ぐ橋が無くなっていました。長年の大雨で地盤が緩くなってしまったのが原因だそうですが、来年にはどうにかして開通してほしいものです。

炎天下の下、物販列に並んでslowdiveのアジアツアー限定シャツをゲット!ぐうかわやぞ!


とりあえずシャツ買ったしSlowdiveまで見るもんねーなーとあちらこちらブラブラ。MIYAVIのフィンガー・ピッキング上手いなー(小並感)とか、

James Ihaを冷やかしに見に行ったら生ぬる〜いライブだったとかフェス飯食いながらダラダラと時間を潰していました。

そろそろいい頃合いかなぁとレッド・マーキーに移動。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ライド、スワーヴドライヴァーと共にシューゲイザー四天王として讃えられるゆるふわ轟音シューゲの一角、slowdiveが19年ぶりに再結成&初来日!このために苗場行きを決めた方も少なくないでしょう。それに今年の5月に母国のイギリスで行われた再結成後初ライブの評判が物凄く高くて期待が高まっていたところでした。モワッとした熱気の中待機。リハの段階で結構音が大きい。


SET LIST
1.Slowdive
2.Avalyn
3.Catch the Breeze
4.Crazy for You
5.Machine Gun
6.Souvlaki Space Station
7.When the Sun Hits
8.Alison
9.Golden Hair
開演時間を2〜3分前倒しで何かのインストが流れる中(どうやらブライアン・イーノのDeep Blue Dayだった模様)メンバーが登場。当然一曲目はバンド名と同名であるデビューEPの"slowdive"から。かるやかなメロディーを伴ったイントロのリフの残響が鳴り響き、ニール・ハルステッド(Vo,Gt)とレイチェル・ゴズウェル(Vo,Gt,Per)の優しいヴォーカルのハーモニーが重なる。終始ニコニコして笑顔を振り向いていたレイチェルでしたが、ややヴォーカルが埋もれ気味。しかしコレ系ではよくあることなのでご愛嬌。それにしてもUKシューゲイザーだというのに音もくっきりしていてやたら演奏がタイトで上手くてとても聴き応えがありましたよ?同期のマイブラが未だに入りをミスったりして演奏が危うい時があるというのにw まぁ、バンド解散後もメンバーはそれぞれ現役でバンドをやっている事もあってブランクなど殆ど無かったのでしょう。
続いて同デビューEPより"Avalyn"へ。レイチェルをリードヴォーカルに据えてギターも抱え、ややアンビエントな序盤から徐々にボルテージを上げていくこの曲。
やはり終始ニコニコしながらタンバリンを振るレイチェルw

ここでバンドの凄みを見せつけるウォール・オブ・サウンドとでも言うべき轟音を披露してビックリ。幾層にも音のレイヤーを重ねていく辺りにポストロックの雛形を見せている印象も。こういう系統のバンドだとエフェクトで誤魔化しを効かせるバンドも少なく無いとは思うのですが、シンプルに音を組み立てて轟音を披露出来るところにオリジネーターの凄みを感じました。
それからは、ドリーミーな轟音の波が感動を誘う"Catch The Breeze"、ただ音に身を委ねたくなる幻惑の白昼夢ソングの"Crazy for You"と続いて、2ndアルバムの「Souvlaki」より"Machine Gun"へ。ここのヴォーカルの甘美なメロディは何物にも代えがたい・・・。「Son of Sheba I saw him drown〜♪」の歌詞の下りでグッと来てしまって思わず泣きそうだったのですが、流石に堪えました・・・。 この時点でフジロッククライマックスみたいな感じもあったような気がw たまたま近くに外人がいたのですが、その人が「オゥ・・・オゥマーイガッ・・・」と漏らしていたのが未だに忘れられません。そして同アルバムより"Souvlaki Space Station "へ。この曲だったか次の曲だったかニールが掻き毟るようにトレモロピッキングをしていて、なるほどこれがシューゲイザーブラックメタルの原型か!と思った次第。しかしまぁ、復活したslowdiveがここまで完璧だと後発のバンド(特にalcest)は立場が無いですよ??? 
次にまた同アルバムから轟音の渦が甘いメロディと相俟って圧倒的なサウンドスケープを醸す"When the Sun Hits"ときて、この日何度もリクエストの呼び声が多かった皆さんお待ちかねの"Alison"へ。伸びやかなニールのヴォーカルとポップなメロディが会場を包み込む。レイチェルのバックコーラスも重なって甘美な時間だったと言う他ないですねぇ。ラストはピンク・フロイドシド・バレットの轟音でカヴァー"Golden Hair"で締め。レイチェルが冒頭部分のヴォーカルパートを終えると、特に何も演ることが無くなったのかステージ袖に下がってローディーとおしゃべりしたりステージ後方に下がって写真を撮ったりと、シューゲイザー熟女のお散歩タイムと化していました'`,、('∀`) '`,、 そんなわけで一時間弱のライブはあっという間に終了。あー、もっと色々聴きたかったなー。MorningriseとかMorningriseとかMorningriseとかMorn(ry まぁ、新作を作っているとの噂もあるのでまた再来日を祈願しつつ別の機会に。僕は前の方にいたのでそこそこ音が大きいと感じたのですが、後ろの方に居た人はそうでも無かったとかなんとか。何なら最初から前こいや!(好きなバンドは後ろで棒立ちで見れない性分)全体の感想としては、各方面に影響を与えたバンドの単なる再結成には終わらない凄みを感じたライブでした。

slodiveが終わってまたフェス飯食いながらダラダラしていたのですが、QFH(急に風呂に入りたくなった)nなので一度宿に戻る事を決意。レッドが日陰の避暑になってなくて蒸し風呂状態でクソ暑かったのと、体調が微妙なので休みたいのと、ツアーバスで来てちょうど24時間ぐらい風呂に入ってないのもあってですねぇ(;´Д`) まぁ、そんなに熱心に見るものがな・・・おっと!それから宿でちょっと休憩した(風呂は日焼けあとが既に出来てて熱くて入れなくてシャワーだけでしたが:(;゙゚'ω゚'):)後にグリーンの電気グルーヴへ移動。

ステージ転換中にやたらデカい階段のような白い箱が設置してあって、Amon TobinのISAMみたいにプロジェクション・マッピングでもするんかな?と思ったらまんまその通りだったっていう。俺も来世はピエール瀧みたいな楽なポジションつきてーなーとか思いつつ、やたらマジメにプレイしててなんだかなーとも思ったのでホワイトのDisclosureへ移動。

  • Disclosure




SE LIST
1.F for You
2.When a Fire Starts to Burn
3.You & Me
4.Grab Her!
5.White Noise
6.Voices
7.What's in Your Head
8.Confess to Me
9.Running (ジェシー・ウェアのカヴァーでリミックス)
10.Help Me Lose My Mind
11.Latch
イギリスは南ロンドン出身、UKガラージや2ステップを兼ね備えたハウス・ミュージックをインディー・ロック的タームをもって一気にメジャーフィールドまで押し上げた脅威のダンス・デュオ(しかも兄弟)こと、Disclosureフジロックに初登場!度々自分の音楽アンテナにも何度か引っかかていたものの、昨年の恵比寿リキッドや今年の新木場コーストもスルーしてて。いやまぁ、これはフェスでみたいなぁと思っていたので願ったり叶ったり。
ぶおおおっとスモークが焚かれる中ローレンス兄弟が登場し、一発目はヒットシングルである"F for You"から。今回はアルバムの曲ではなく、メアリー・J・ブライジをフィーチャーしたヴァージョンを披露。(因みにこの曲だけで今年初頭に再シングルカットしてリリースされている)ミニマルでポップな曲調に分かりやすい歌詞の「Because I played the fool for you」という復唱(あの甘いルックスで歌うわけだ)と、メアリーのソウルフルなヴォーカルをフィーチャーしてよりR&B感が増していて。これで人気が出ないわけがない鉄板曲で最初から大盛り上がり。続けざまに1stアルバム「Settle」の二曲目のヒップホップチューンの"When a Fire Starts to Burn"をプレイするとスクリーンが真っ赤に炎上。そこで映しだされるローレンス兄弟の二人なのですが、こういうハウス・ミュージックには珍しく楽器を持って演奏しているんですよね。兄弟それぞれ幼少期から楽器に慣れ親しんでいたいたので、マルチに演奏出来るのだそう。MPC連打してるだけで様になってるし。イケメンルックス(かわいいー!と女子の声もチラホラ)に加えて卓越した演奏スキルといい、神は人に二物も三物も与えるなぁ・・・(裏山)
そしてラコステのCMでもお馴染みの(アレはFlumeのリミックスだけど)"You & Me"やバンド(ユニットの方が相応しいかな?)の代名詞的なヒットソングの"White Noise"とキラーチューン連発。後者はアナ・・・アルーナ・ジョージをフィーチャーしたJust Noise〜♪ white Noise〜♪っていうコーラスがお馴染みですが、詰め寄せた観客に歌わせていましたね。確かに大盛り上がりだったものの、あんまり歌えてなかったような?まぁ、認知度の差ですかね。それからUKのR&Bの歌姫であるジェシー・ウェアをフィーチャーした"Confess to me"、続いてそのジェシー・ウェアの曲をリミックスした"Running(Disclosure Remix)"、そしてロンドン・グラマーをフィーチャーした(結局なんでキャンセルしたんでしょう?)"Help me Lose My Mind"と演奏して
一度音を止めて締め。定番の「OK,One more song?」と観客に問いかけて、ラストはこれまたヒットシングルのサム・スミスがヴォーカルとしてゲスト参加した"Latch"をプレイ。するとジャケットやPVでもお馴染みのサム・スミスの顔をかたどった例の顔がスクリーンに映しだされて歌い出すw(ところでこの顔、ちびまる子の藤木くんに似てないすか)

ネッ、ヴァー!とお決まりの掛け声から始まって、コーラスではNow I've got you in my space,I won’t let go of you!ネッ、ヴァー!)ときてGot you shackled in my embrace,I’m latching on to you! (ネッ、ヴァー!)と繰り返されるパートですが、これがまたヤバい。ハウス・・ミュージックマナーでお決まりのブレイクしてからの〜、コーラス!ブレイクしてからの〜、コーラス!と何度も畳み掛けるパートは当たり前とはいえ圧巻。絶妙にチルして落してからガバっとコーラスが来られるのは抗えないですわ。ひとしきり盛り上がった後にこうして一時間ほどのセクシーで気品のあるイケメンハウス・ミュージックを魅せつけられたのでした。EDMとは違って過剰すぎず健全なところもこのバンドのいいところだと思いますね。これはますます人気出るでしょ。それこそ全盛期のFBSやケミブラみたいに。

それからまた各地をウロウロ。グリーンのフランツやホワイトのベスジャをチラ見しながらダラダラしていました。

それにしてもベスジャ人大杉。またUターンしてオレンジコートに行って今度は大友良英さん率いるスペシャルビッグバンドをチラ見。これまた思いの外結構人がいた。あまちゃん人気はまだ続くか・・・w 二階堂和美さんが観客に一から盆踊りの振り付けを教えていて新鮮。見てたら途中で飽きてきたのでオアシスに戻ってご飯休憩した後、とんぼ返りしてオールナイトフジのThe Orbへ。


左右にサブウーファーが増強されて低音強めのサウンドシステムでジ・オーブっていう。十分トリッピーで良い感じでした。Vaporwaveライクないい加減なVJが左右のスクリーンに映されつつステージの様子が見たくなったので前の方に行ってみたけど、二人とすっかりおじいちゃんフェイスだった・・・ まぁ、キリングジョーク辺りのポストパンク世代と同期だしね・・・いくら何でも前半まったりし過ぎなセットじゃないかと思いましたが、後半ぐらいからやっと調子を戻してきてラストはド定番の"Little Fluffy Clouds"で締め。まぁ、これが聴ければ後は何でもいいですわなw 確か他には昨年出したリー・ペリーとのコラボ作からちょこちょこやってたと思いますが、うろ覚え。そしてボアダムスEYヨちゃんを尻目にこの日どうしても見たかったDarksideのためにレッド・マーキーに小走りで移動。

EYヨちゃんまた高いところに居たけどまたノリでダイブしそうで怖いw レッド・マーキーに着いてやけにおっさん臭いディスコサウンドが聴こえるなぁと思ったらどうやらFloating Pointsレアグルーヴ祭りを展開していた模様。ちょっと見たかったような気も。それにしても人いねぇ!

  • Darkside




SET LIST
1.Freak, Go Home
2.The Only Shrine I've Seen
3.Heart
4.Metatron
5.Paper Trails
6.Golden Arrow
弱冠24歳の天才プロデューサーのニコラス・ジャー。そのニコラスのソロツアーのサポートを務めていたギタリストのデイブ・ハリントンをメンバーとして引き入れ、結成されたのがこのDarksideというわけでして。昨年リリースされた1stアルバムの「Psychic」も各方面で大絶賛だったし、あまりにドロドロとしたまどろみのようなアルバムだったので僕も多大な期待を寄せていたのでした。
もくもくとスモークが焚かれる中メンバーの二人が定位置につくと、影絵のようにストロボが当てられて照らされるライティングに。
か、かっこいい!
ストロボのライティングを2つに絞って効果的に見せるステージングは見事としか言い様が無いです。この日一番の見てくれの良さがありました。そしてズズズッ・・・とドローンノイズが鳴り響かせてさっきまでのおちゃらけたダンスフロアの空気を一変させて繰り出されたのが"Freak,Go Home"。なんという曲名w「ここからは俺たちの時間だ。浮かれたキチガイには用は無い。見たくなければ去れ。」と(言ってはいませんが)ある意味突き放したようなスペーシーなクラウトロックを聴かせ始めてくれました。想像通りというか期待通りというか、ライブは音源よりもはるかにノイジーでダウナーでスペーシー。こういうのを待っていたんだ・・・
続いてニコラスの甘いヴォーカルと相反するようにボディービートに近い低音が体を貫く"The Only Shrine I've Seen"へ。ここでのファンキーなデイブのギターフレーズもたまらなかったです。そしてトライバルなビートから始まってニコラスのファルセットヴォーカルが一気に底なし沼にチルアウトさせていく"Heart"、ややもの悲しげにも聴こえるギターフレーズと共に、ゴージャスでグラマラスでジャジーな雰囲気をも漂わせる"Metatron"と続きます。ここでもやっぱりニコラスのファルセット・ヴォイスが際立ってましたね。時折性急にビートを速めたりもしていましたが、そんなに踊らせる気は無さそうな感じでした。あくまでバンドという位置づけのなのでしょうね。サウンド的にもピンクフロイド辺りの影響も受けてそうですし。そして極めつけは"Paper Trails"。ハンドクラップ(実際に手拍子を煽ってたような)から始まって次に聴こえるのはニコラスのテノールヴォイス!これがまたセクシーで官能的でヤバい!深夜のフジというシチュエーションも相俟って思わずウットリしてしまうレベル。効果的に鳴らされるデイブのギターフレーズも緊張感を漂わせていい感じ。ラストはアルバムの冒頭を飾る"Golden Arrow"を短縮版でプレイして締め。短縮版は冒頭のドローンパートを排除して(もしかしてライブ冒頭のドローン部分と挟んでる!?)ヴォーカルパートから一気にスペースロックが展開されるような感じに。あのエコーがかかったヴォーカルから一気にブレイクしてディスコビートに転じるパートは実際に肌で感じても鳥肌が。こうして官能的なスペースロックタイムはちょうど一時間ほどで終了。皆一様に凄いもの見てしまった的な表情をしていたのも印象的でした。これはまた見たい。ソナーか恵比寿リキッド辺りで。因みにダークサイドがこの日のMVPです。音もステージングも衝撃的。
ここでもう力尽き始めたので宿に戻って就寝。熱い(暑い)一日だった・・・

二日目へ続く